夫婦のりこえノート

子どものテレビ・スマホ時間、夫婦でどう話し合う? メディアとの上手な付き合い方ヒント

Tags: メディアリテラシー, テレビ, スマホ, 子育て, 夫婦, コミュニケーション, ルール作り

子どものメディア利用、夫婦で悩んでいませんか

現代の子育てにおいて、テレビやスマートフォン、タブレットといったメディアとの付き合い方は、多くのご家庭で共通の悩みかもしれません。いつから見せるべきか、どれくらいの時間なら良いのか、どんな内容を選べば良いのかなど、判断に迷う場面は少なくないでしょう。

情報があふれる中で、専門家の意見や周囲の家庭でのやり方など、様々な情報に触れる機会があります。それらを参考にしようとするほど、かえって「何が正解なのだろうか」と混乱したり、夫婦間で意見が異なったりすることもあるかもしれません。

子どものメディア利用に関する悩みは、夫婦で共通認識を持ち、協力して向き合うことで乗り越えやすくなります。ここでは、夫婦で建設的に話し合い、子どもにとってより良いメディアとの関わり方を築いていくためのヒントをご紹介します。

夫婦でメディア利用について話し合うためのヒント

子どものメディア利用について夫婦で話し合い、共通のルールや考え方を持つことは、一貫性のある対応につながり、子どもも安心してメディアと付き合えるようになります。また、夫婦間の認識の違いから生じるストレスを減らすことにも繋がります。

1. まずはお互いの考えや価値観を共有する時間を設ける

「テレビは教育によくない」「スマホは目が悪くなるから絶対に見せない方が良い」といった否定的な意見もあれば、「アニメで言葉を覚えた」「気分転換になる」といった肯定的な意見もあるかもしれません。夫婦それぞれが育ってきた環境や、メディアに関する知識、考え方は異なります。まずは、お互いが「なぜそう思うのか」という根拠を含めて、率直に意見を交換し、互いの価値観を理解することから始めましょう。否定から入らず、「なるほど、あなたはそう考えているのですね」と受け止める姿勢が大切です。

2. 子どもの年齢や発達段階に合わせた情報を共有する

乳幼児期と幼児期、学童期では、推奨されるメディアとの関わり方や影響が異なります。最新の科学的な知見や、公的機関が発表しているガイドラインなどを夫婦で一緒に調べてみることも有効です。例えば、アメリカ小児科学会や世界保健機関(WHO)などが推奨するスクリーンタイム(画面を見ている時間)の目安など、信頼できる情報を参考にしながら、「我が子の場合、今はどの程度が良いのか」を具体的に話し合ってみましょう。専門家の意見を知ることで、感情論ではなく、子どもにとって何が最善かという視点で考えやすくなります。

3. 共通の目標と具体的なルールを設定する

お互いの考えや情報を踏まえた上で、「子どもの健やかな成長のために、メディアをどのように活用したいか」という共通の目標を設定します。例えば、「家族団らんの時間を大切にする」「外遊びの時間を十分に確保する」「特定の学習コンテンツに活用する」など、具体的な目標を夫婦で共有します。

その目標に基づき、具体的なルールを決めます。ルールの例としては以下のようなものがあります。

ルールは一度決めたら終わりではなく、子どもの成長や家族の状況に合わせて柔軟に見直していく姿勢が大切です。

4. 夫婦で協力してルールを守り、手本を示す

子どもがルールを守るためには、夫婦が一貫した態度で接することが不可欠です。片方が許可しても、もう片方が注意するといった状況は、子どもを混乱させてしまいます。決めたルールについては夫婦で常に確認し合い、協力して子どもに働きかけましょう。

また、子どもは親の行動をよく見ています。親自身が四六時中スマホを眺めているようであれば、子どもに「時間を決めなさい」と言っても説得力はありません。夫婦自身のメディア利用時間や使い方を見直し、子どもにとって良い手本を示すことも、メディアとの上手な付き合い方を教える上で非常に重要です。夫婦で「スマホを置く時間」を作るなど、一緒に取り組んでみるのはいかがでしょうか。

まとめ

子どものテレビやスマホとの付き合い方は、すぐに正解が見つかるものではなく、多くの夫婦が試行錯誤しながら向き合っているテーマです。夫婦で互いの考えを尊重し、信頼できる情報を参考にしながら、子どもにとって何が最善かを話し合う時間を持つことが大切です。

共通の目標を設定し、具体的なルールを決めたら、夫婦で協力して実行し、必要に応じて柔軟に見直していきましょう。そして何より、親自身が良い手本を示すことを心がけてください。

夫婦で力を合わせ、メディアと賢く付き合っていく方法を見つけていくことは、子どもの成長と共に歩む大切な一歩となるでしょう。悩みを抱え込まず、ぜひ夫婦で向き合ってみてください。