子どもの発達が気になる時、夫婦でどう向き合う? 連携と情報共有のヒント
子どもの発達、夫婦でどう向き合いますか?
子どもの成長は喜ばしいものですが、時には「もしかして、うちの子、他の子と少し違うのかな」と、漠然とした不安を感じることがあるかもしれません。特に初めての子育てでは、何が「普通」なのか判断が難しく、インターネットや周囲の情報に触れるほど、心配が募ることもあるでしょう。
このような時、夫婦の間でも感じ方に違いがあったり、どう話せば良いか分からなかったりすることがあります。一人で悩みを抱え込んでしまうと、心身ともに負担が大きくなってしまいます。お子さまの発達について気になる点が出てきた時、夫婦でどのように向き合い、連携していくことができるのか、そのヒントをいくつかご紹介します。
夫婦で不安や疑問を共有する第一歩
お子さまの発達について何か気になることがあったら、まずはその気持ちを夫婦で共有することが大切です。「こんなことを言ったら心配させすぎるかな」「大げさだと思われるかも」といったためらいがあるかもしれませんが、感じていること、具体的にどんな点が気になっているのかを言葉にしてみましょう。
- 落ち着いて話せる時間を作る: 育児に追われる中で、ゆっくり話す時間を作るのは難しいかもしれませんが、意識的に二人だけで話す時間を持つようにします。短い時間でも構いません。
- お互いの感じ方を尊重する: 一方が強く心配していても、もう一方はそれほど気にしていない、というように感じ方が違うこともあります。どちらの気持ちも否定せず、「あなたはそう感じているんだね」と受け止める姿勢が重要です。
- 具体的な状況を伝え合う: 「〇〇な時、△△な行動が気になる」「以前と比べて様子が変わったように感じる」など、具体的なエピソードを共有すると、お互いの状況認識を合わせやすくなります。
この最初のステップは、一人で抱え込まず、夫婦で共に問題に向き合う体制を作る上で非常に重要です。
信頼できる情報源を探し、夫婦で共有する
インターネット上には様々な情報があふれていますが、中には不確かな情報や、不安を煽るような情報もあります。お子さまの発達について調べたい時は、公的な機関や専門家が発信する、信頼できる情報源を選ぶことが大切です。
- 自治体のサービスを活用する: 多くの自治体では、乳幼児健診や育児相談、発達相談の窓口を設けています。まずは自治体のウェブサイトを確認したり、保健センターに問い合わせてみたりするのが良いでしょう。
- かかりつけの小児科医に相談する: 日頃からお子さまの様子を知っている小児科医に、健診の際などに相談してみることも有効です。専門的な視点からアドバイスをもらえることがあります。
- 夫婦で一緒に情報にあたる、あるいは役割分担する: 気になる情報があれば、夫婦で一緒に見て話し合うか、一方が情報収集を担当し、もう一方がそれを確認するというように役割分担することも考えられます。情報を共有する際は、その情報源が信頼できるものかどうかも合わせて確認しましょう。
情報を集める過程で、さらに疑問や不安が出てくることもあるかもしれません。そのような時も、夫婦でその都度話し合い、一人で抱え込まないようにすることが重要です。
専門家との連携と夫婦での情報共有
自治体の窓口やかかりつけ医に相談することで、必要に応じてより専門的な機関を紹介されることがあります。例えば、地域の発達相談センターや、児童発達支援センターなどです。
- 夫婦で一緒に相談に行くことを検討する: 専門家からの説明は、専門用語が出てきたり、一度に多くの情報を提供されたりすることもあります。夫婦で一緒に話を聞きに行くことで、理解を深め合ったり、聞き漏らしを防いだりすることができます。
- 質問リストを事前に作成する: 専門家との面談の前に、夫婦で話し合って「何を知りたいか」「どんな点が不安か」といった質問リストを作成しておくと、限られた時間内で効率的に情報を得ることができます。
- 面談内容を夫婦で共有・確認する: 一方が相談に行った場合は、必ずもう一方に内容を詳しく共有します。夫婦で認識を合わせることで、今後の対応について一緒に考えやすくなります。専門家から受けたアドバイスや指示についても、夫婦で確認し、共通理解を持つことが大切です。
専門家との連携は、お子さまに必要なサポートを見つける上で非常に重要なステップです。夫婦で協力して、必要な情報を集め、適切なサポートに繋げていく意識を持つことが、お子さまにとっても、夫婦自身にとっても力になります。
夫婦で支え合い、共に歩む
お子さまの発達について向き合う過程は、夫婦にとって新たな課題となるかもしれません。意見の相違や、感情の波もあるかもしれません。しかし、この課題に夫婦で共に向き合い、支え合う経験は、夫婦の絆をより一層深めることにも繋がります。
完璧を目指す必要はありません。大切なのは、「一人で抱え込まないこと」そして「夫婦で協力して、お子さまにとって何が一番良いかを考え続けること」です。お互いを労り、励まし合いながら、一歩ずつ進んでいくことが、ご家族にとってのより良い未来に繋がるはずです。
子どもの成長の道のりは一つではありません。どんな時でも、夫婦で手を取り合い、お子さまのペースに合わせて、共に歩んでいきましょう。