子どもの写真・作品・サイズアウト服、夫婦でどう整理する? 思い出を守りながら負担を減らすヒント
増える思い出の品、どうしたら良いのでしょう
子育ての日々は、子どもたちの成長と共に、たくさんの写真、絵や工作、そしてサイズアウトした可愛らしい服といった「思い出の品」が生まれてきます。これらの品々は、かけがえのない宝物である一方で、少しずつ、あるいは加速度的に増えていく物理的なモノでもあります。
「この写真、どれも大切で選べない」「子どもの初めての作品、捨てられない」「いつか使うかも…」そんな気持ちと、収納場所が足りない、部屋が散らかっていくという現実の板挟みになっている方もいらっしゃるかもしれません。
こうした思い出の品の整理は、一人で抱え込むと途方に暮れてしまいがちです。また、パートナーとの間で「残したい基準」や「整理の方法」に違いがあり、話が進まない、といったご経験があるかもしれません。どのように夫婦で協力し、大切な思い出を守りながら、物理的な負担も心の負担も減らしていくことができるのか。いくつかのヒントをご紹介します。
夫婦で協力して思い出の品を整理するためのヒント
1. 夫婦で「残す基準」と「手放す基準」を話し合う
思い出の品に対する価値観は、人それぞれ異なります。「全て取っておきたい」という方もいれば、「厳選してミニマルにしたい」という方もいるでしょう。まずは、夫婦でお互いの気持ちや考えを正直に共有することから始めます。
そして、「どのような基準で残すものを決めるか」を具体的に話し合ってみてください。例えば、 * 写真は「ベストショット」や「特定のイベント」に絞る * 作品は「特に力作」や「本人が思い入れのあるもの」を選ぶ * 服は「初めて着たもの」「手作りのもの」など特別なものに限定する * 物理的に保管できる量を決める(例: 段ボール○箱分だけ)
といった基準が考えられます。完璧な基準作りは難しいかもしれませんが、大まかな方向性を共有するだけで、整理のハードルが下がります。
2. 定期的な「見直しタイム」を設ける習慣をつける
「時間がある時にやろう」と思っていると、なかなか実行に移せないのが現実かもしれません。衣替えの時期、子どもの誕生日、年末など、時期を決めて夫婦で一緒に、あるいは役割分担して思い出の品を「見直す時間」を設けることを習慣にしてみてはいかがでしょうか。
例えば、 * 子どもが寝た後に1時間だけ、二人で写真を見返す時間を作る * 週末の午前中に、子どもと一緒に作品の整理をする(子どもに「どれを残したい?」と聞いてみるのも良い経験になります) * 衣替えの際に、サイズアウトした服の中から特に思い出深いものだけを選んで保管する
など、無理のない範囲で時間を作り、定期的に取り組むことが大切です。夫婦で一緒に取り組むことで、一人で抱え込まずに済みますし、昔の思い出話に花が咲くかもしれません。
3. デジタル化や外部サービスも視野に入れる
物理的なスペースには限りがあります。全ての品物を現物のまま保管することが難しい場合、デジタル技術や外部サービスを活用することも有効な手段です。
- 写真: スマートフォンのアプリやパソコンに取り込み、クラウドストレージに保存する。現像は厳選した写真だけにする。
- 作品: 写真に撮ってデータとして残す。動画で記録するのも良いでしょう。立体的な作品は、短い期間飾った後に写真に撮ってから手放す、といったルールを作ることも考えられます。
- サイズアウトした服: 状態の良いものは、親戚や友人に譲る、フリマアプリで売る、寄付するといった方法があります。次に必要とする人の元へ届けば、衣類も喜ぶかもしれません。
これらの方法を取り入れることで、物理的なモノを減らしつつ、思い出を形として残すことができます。
4. 「思い出ボックス」や保管場所を決める
保管すると決めたものの、収納場所が決まっていないと、結局部屋の隅に積み上がってしまうことになりかねません。夫婦で相談し、思い出の品専用の保管場所を決めることをお勧めします。
例えば、蓋つきの収納ボックスを一人○個まで、と量を決めて、そこに収まる分だけを保管するといったルールを作るのも一つの方法です。保管場所や量に制限を設けることで、「本当に大切なものだけを選び取る」という意識が生まれます。
整理を通して夫婦で共有する時間を持つ
子どもの思い出の品整理は、単なる片付け作業に留まりません。それは、子どもたちの成長を改めて感じ、家族で過ごした時間や出来事を振り返る貴重な機会でもあります。
このプロセスを夫婦で共有することで、お互いの思い出に対する価値観を知り、家族の歴史を一緒に再確認することができます。意見がぶつかることもあるかもしれませんが、それは家族としてのあり方や、何を大切にしたいかを話し合う良い機会です。
完璧な整理収納を目指す必要はありません。夫婦で協力し、できることから少しずつ始めてみてください。思い出との上手な向き合い方を見つけることは、これからの家族のあり方を考える上でも、きっと有益な時間になるはずです。