実家・義実家との関わり方、夫婦でどう話し合う? バランスをとるヒント
はじめに
お子さんが生まれてから、ご自身の実家や配偶者のご実家との関わりが増えた、あるいは変化したと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。両親や義両親からのサポートは大変ありがたいものですが、時に価値観の違いに戸惑ったり、適切な距離感に悩んだりすることもあるかもしれません。また、夫婦間でも、実家や義実家との関わり方について意見が分かれ、どのように話し合えば良いか悩んでいる方もいるかもしれません。
この記事では、子育て中の実家・義実家との関わりについて、夫婦で良好なバランスを見つけるためのヒントをご紹介します。
夫婦で共通認識を持つことから始める
実家や義実家との関わり方について考える第一歩は、夫婦間で現在の状況や、今後どのような関係性を築いていきたいかについて共通認識を持つことです。
例えば、「どれくらいの頻度で訪問するのがお互いにとって無理がないか」「子育てに関するアドバイスをどこまで受け入れるか、どのように受け流すか」「困ったときに具体的にどのようなサポートをお願いしたいか」など、具体的なテーマについて話し合ってみましょう。この時、それぞれの育ってきた環境や、ご自身の両親・義両親に対する気持ちも正直に伝え合うことが大切です。お互いの立場や感じていることを理解することで、感情的な対立を避け、協力して解決策を見つけやすくなります。
感謝を伝えつつ、丁寧なコミュニケーションを心がける
両親や義両親からのサポートは、遠慮なく受けつつも、感謝の気持ちを具体的に伝えるようにしましょう。「〇〇(例えば、食事の準備)を助けていただいて本当に助かりました」といったように、何に対して感謝しているかを明確にすることで、相手も貢献できたと感じ、良好な関係を維持しやすくなります。
一方で、全ての要望に応えることが難しい場合や、異なる価値観に戸惑うこともあるかもしれません。その際は、すぐに否定するのではなく、一度相手の意見を聞いた上で、「お気持ちは大変ありがたいのですが、今回は夫婦で話し合ってこのように進めることにしました」といったように、感謝や理解を示しつつ、丁寧かつ穏やかに自分たちの考えや状況を伝えることを心がけましょう。特に、子育ての方法に関するアドバイスなどは、「参考になります。ありがとうございます」と伝えつつ、最終的な判断は夫婦で行う、というスタンスを明確にするのも一つの方法です。
境界線を引く勇気と、夫婦での役割分担
時には、自分たちにとって心地よい距離感を保つために、緩やかな境界線を引くことも必要です。例えば、急な訪問が続いたり、過度な干渉があると感じたりする場合は、夫婦で事前に話し合い、どのように対応するかを決めておきましょう。「毎週ではなく、月に一度の訪問にしよう」「子供の生活リズムを優先したいので、夕食時の長電話は控えよう」など、具体的なルールを決めることで、夫婦ともに安心して対応できます。
また、境界線を伝える役割を夫婦どちらかが担う、というように役割分担を決めることも有効です。例えば、ご自身のご両親にはご自身が、配偶者のご両親には配偶者が主体となって話すことで、より円滑なコミュニケーションが図れる場合もあります。大切なのは、夫婦で「チーム」として連携し、お互いをフォローし合うことです。
おわりに
子育て中の実家や義実家との関わり方は、夫婦やそれぞれの家族の状況によって様々であり、正解があるわけではありません。時に難しさを感じることもあるかもしれません。
しかし、夫婦で率直に話し合い、お互いの気持ちや考えを尊重し、感謝の気持ちを伝えながら、丁寧なコミュニケーションを重ねていくことで、少しずつお互いにとって心地よいバランスを見つけていくことができるはずです。この記事でご紹介したヒントが、夫婦で協力し、より良い関係性を築いていくための一助となれば幸いです。