夫婦のりこえノート

育児中の体と心の健康、夫婦でどう守る? ケアの時間を作るヒント

Tags: 育児, 夫婦関係, 体調管理, セルフケア, 夫婦協力

育児中の体と心の健康、後回しになっていませんか?

子育てが始まると、お子さんの成長や日々のケアに精一杯になり、ご自身の体調や心の状態はつい後回しになりがちではないでしょうか。疲れていても無理をしてしまったり、体の不調を感じても病院へ行くのをためらったり、気分転換の時間を取れなかったりすることが少なくありません。

しかし、親自身の体と心が健やかであることは、長期にわたる子育てを続ける上で非常に大切な基盤となります。無理が続けば、心身のバランスを崩してしまう可能性もあります。ここでは、夫婦で協力しながら、ご自身の体と心の健康を守るためのヒントをご紹介します。

夫婦で「ケアの時間」を作るためのヒント

育児中の自分自身のケア時間を確保するためには、夫婦間の理解と協力が不可欠です。すぐに全てを実践するのは難しくても、できることから少しずつ試してみてください。

1. 現状の共有と必要性の認識合わせ

まずは、ご自身の体調や「これが必要だ」と感じていること(例:肩こりがひどいから整体に行きたい、歯の検診を受けたい、少し一人でゆっくりする時間が欲しい)を率直にパートナーに伝えてみましょう。なぜそれが今必要なのか、放っておくとどうなるのかなど、具体的な状況を共有することが大切です。

「疲れている」「時間がない」といった抽象的な訴えだけでなく、「最近腰痛がひどくて抱っこがつらいから、一度整体で見てもらいたい」「〇ヶ月も美容院に行けておらず、気分転換したい気持ちがある」のように具体的に伝えることで、パートナーも状況を理解しやすくなります。お互いに「自分の体のメンテナンスやリフレッシュは、子育てを続ける上で必要なことなのだ」という認識を持つことが第一歩です。

2. 具体的な時間の確保に向けた計画

必要性の認識が一致したら、次に具体的な時間の確保について話し合います。「いつか行こう」ではなく、「〇月〇日の〇時~〇時、〇〇に行ってきたい」のように、具体的な日時と所要時間を決めてスケジュールに落とし込むことが重要です。

その時間、お子さんを誰が見るのかを明確にします。パートナーに時間を作ってもらう、一時保育を利用する、実両親や義両親に頼む、など、状況に合わせて方法を検討します。事前に計画することで、急な対応で慌てたり、結局時間を作れなかったりすることを防げます。

3. 定期的なケアを「必要なこと」と位置づける

一度きりの対応でなく、定期的に必要なケアもあります。例えば、歯科検診や健康診断、あるいは定期的なリフレッシュの時間などです。これらを「贅沢」や「わがまま」ではなく、子どもの成長に合わせて変化する親自身の体と心の状態を維持するために必要な「メンテナンス」や「投資」と捉え直してみましょう。

夫婦で年間や四半期ごとに、お互いのケアが必要なタイミングについて話し合う時間を持つことも有効です。これにより、お互いが自分のケア時間を計画しやすくなり、スムーズにサポートし合える関係性が築けます。

4. お互いの「ケア時間」をサポートし合う文化を作る

自分だけが「自分の時間」や「ケアの時間」を確保しようとするのではなく、パートナーも同じように自分のケア時間が必要であることを理解し、サポートする姿勢が大切です。パートナーが自分の体調を訴えたり、リフレッシュしたいと言ったりしたときには、「自分だけ大変なのに」と思うのではなく、「あなたも大変だよね、時間を作ろう」と前向きに協力できる関係を目指しましょう。

お互いが心身ともに健康であることは、夫婦関係にとっても、お子さんにとっても良い影響をもたらします。一方的な負担ではなく、夫婦がお互いを思いやり、支え合うことが、長期的な子育ての活力に繋がります。

5. ハードルを下げる工夫も検討する

「まとまった時間なんてとても無理」と感じる場合でも、できることから始めてみましょう。例えば、家から近く、短時間で済む施術やサービスを利用する。お子さんがお昼寝している間に、オンラインでできるカウンセリングやエクササイズに取り組む。少しの時間でも、お子さんと離れて自分のためだけに時間を使う経験は、心のリフレッシュに繋がります。完璧なケアを目指すのではなく、今の状況でできるベストを考えることも大切です。

まとめ

育児中は、自分の体や心の状態が二の次になってしまいがちですが、親自身が健康でいることは、家族みんなが笑顔で過ごすために不可欠です。ご自身の体と心の声に耳を傾け、それを夫婦で共有し、協力してケアのための時間を作り出す工夫をしてみてください。

お互いの体と心の健康を大切にし、支え合うこと。それは、夫婦が共に子育ての道のりを乗り越えていく上で、きっと大きな力となるはずです。無理しすぎず、できることから始めていただければ幸いです。