子どもの成長ペースが気になる時、夫婦でどう話し合う? 不安を乗り越えるヒント
子どもの成長、気になるその気持ちに寄り添って
子育てをしていると、お子さまの成長について、他の子と比べてしまったり、特定のペースが気になったりすることがあるかもしれません。初めての子育てであればなおのこと、インターネットやSNSで様々な情報に触れる機会も多く、お子さまの成長について漠然とした不安を感じてしまうこともあるでしょう。
このような不安な気持ちを抱えながら、夫婦でどのようにこの状況に向き合い、乗り越えていけば良いのでしょうか。ここでは、お子さまの成長ペースが気になったときに、夫婦で実践できるいくつかのヒントをご紹介します。
夫婦で不安を共有し、乗り越えるためのヒント
1. 具体的な「気になる点」を夫婦で共有する
漠然とした不安を抱えたままでは、夫婦間のコミュニケーションも難しくなりがちです。まずは、「何が具体的に気になるのか」を整理し、夫婦で言葉にして伝え合うことから始めてみましょう。
例えば、「〇〇ちゃんのこの仕草が気になる」「△ヶ月検診のこの項目が少し心配」など、具体的な行動や状況を共有することで、お互いの不安を具体的に理解することができます。日々の観察記録などを夫婦で共有するのも有効な手段です。
2. 一緒に情報収集や相談先を検討する
夫婦の一方が不安を抱えている場合、一人で情報を集めたり、誰かに相談したりするのは大きな負担になり得ます。気になる点があれば、まずは夫婦で一緒に信頼できる情報源(市区町村の相談窓口、かかりつけの小児科医、保健師など)について調べてみましょう。
専門家への相談は、具体的なアドバイスを得られるだけでなく、不安を軽減することにもつながります。夫婦で連携して情報収集や相談の準備を進めることで、「一緒に乗り越えよう」という意識を共有できます。
3. 子どもの「個性」と成長の多様性を理解する
お子さまの成長は一人ひとり異なります。発達のペースには個人差があり、特定の時期に特定のスキルが伸び悩むことがあっても、時間が経つにつれてできるようになるというケースも少なくありません。
他の子と比べるのではなく、お子さま自身の過去の成長と比べてみたり、お子さまの得意なことや好きなことに目を向けたりすることも大切です。夫婦で一緒にお子さまの「個性」として肯定的に捉え、成長の多様性を理解しようと努めることで、過度な不安を和らげることができます。
4. 夫婦以外のサポートラインについて話し合う
もし、両家の親(お子さまにとっては祖父母)など、身近な人から成長について指摘を受けたり、プレッシャーを感じたりすることがあれば、夫婦でどのように対応するかを事前に話し合っておくことも有効です。
「気にしすぎだよ」という言葉が、かえって親の不安を増幅させることもあります。どのように状況を伝え、どのようにサポートをお願いするか、あるいは適切な距離感を保つかなど、夫婦で認識を合わせておくことで、外部からの影響による夫婦間のすれ違いを防ぐことができます。
5. 定期的に穏やかに話し合う時間を持つ
日々の忙しさの中で、お子さまの成長についてじっくりと夫婦で話し合う時間を持つことは難しいかもしれません。しかし、月に一度など、定期的に夫婦でお子さまの成長についてポジティブな面も含めて話す時間を作ることを意識してみましょう。
この時間は、不安をぶつけ合う場ではなく、お互いの考えや感じていることを穏やかに共有し、お子さまの成長を見守る方針について確認し合う場とすることが理想的です。お互いを尊重し、ねぎらいの言葉をかけ合うことも忘れずに行いたいものです。
夫婦で手を取り合って成長を見守る
お子さまの成長に関する不安は、多くの方が経験する感情です。その気持ちを一人で抱え込まず、夫婦で共有し、協力して向き合っていくことが、お子さまにとっても、夫婦自身にとっても健やかな子育てにつながります。
ご紹介したヒントが、皆さまが夫婦で力を合わせ、お子さまの成長を温かく見守っていくための一助となれば幸いです。